カーライフ
更新日:2021.03.31 / 掲載日:2019.10.22

タクシーに乗る際にチャイルドシートは必要?一緒に乗るときの注意点

タクシーに乗る際にチャイルドシートは必要?一緒に乗るときの注意点

グーネット編集チーム

乳幼児をクルマに乗せるときにチャイルドシートを装着する義務があることはご存知かと思われますが、タクシーに乗るときはどうでしょうか。実は、タクシーにはチャイルドシートが免除されるルールがあるのです。

ただし、本来チャイルドシートは乳幼児の安全のためにあるわけですから、チャイルドシート無しがベストな選択とは言えません。

ここでは、チャイルドシートに関するルールと、赤ちゃんとタクシーに一緒に乗るときの注意点について解説していきます。

タクシーはチャイルドシートが免除になる

今や当たり前となっているチャイルドシートですが、平成12年4月1日に現行のルールができ、6歳未満の幼児にチャイルドシートの使用が義務付けられました。しかしながら、どんな場合でも絶対必要というわけではありません。道路交通法施行令(第26条の3の2の第3項)に、チャイルドシートの使用義務が免除される条件について、以下のように定められています。

チャイルドシートの使用義務が免除のされる場合(一部を抜粋)

・座席の構造上、チャイルドシートを固定して使用することができないとき。
・ケガや障害によって、チャイルドシートを使用することが、療養上、健康保持上適当でないとき。
・チャイルドシートを使用したままでは、日常生活上の世話(授乳やおむつの交換など)ができないとき。
・バス・タクシーなどの旅客である幼児を乗車させるとき。

このため、タクシーに乗る際はチャイルドシートを使用する義務が法律で免除されているのです。これはタクシーの運用実態を考えれば納得できます。チャイルドシートと一口に言っても、大きく分けて、乳幼児用ベッド(生後約10か月まで用)、幼児用シート(生後約10か月から4歳用)、学童用シート(約4歳から10歳用)の3種類があります。

不特定な乗客を乗せるタクシーにおいて、こうした様々なタイプのチャイルドシートを車内に備えるのは現実的ではありません。仮にタクシーでのチャイルドシートを義務化した場合、保護者1名と幼児4名が乗車した場合に備え、3種類×4名分のチャイルドシートを、日本国内の全てのタクシーに準備しておく必要がありますが、これは実態として不可能に近いことといえます。

一方で、レンタカーやカーシェアリングは、個人がクルマを借りて利用するため、タクシーのようなチャイルドシート使用の免除が適用されません。仮にチャイルドシートを使用せず検挙された場合、幼児用補助装置使用義務違反で違反点数1点(反則金無し)が課せられます。

タクシーに赤ちゃんと一緒に乗るときの注意点

タクシーに赤ちゃんと一緒に乗るときの注意点

グーネット編集チーム

もちろん、赤ちゃんをクルマに乗せるならチャイルドシートがあるのがベストですが、どうしてもタクシーに乗らないといけない場合もあるでしょう。大人が子供を抱えていれば問題ないと考える人がいますが、クルマが引き起こす事故の衝撃は想像以上に大きく、人間の力で赤ちゃんを支えることはできないことがほとんどです。仮に時速40kmで衝突した場合、体重10kgの子供でも約30倍の300kgの力がかかることになります。最悪の場合は、子供が車外に放り出される危険性もあります。

では、赤ちゃんと一緒にシートベルトをすればよいか言うと、それも逆効果です。事故の際にシートベルトは体を強い力で締め付けるため、赤ちゃんのような幼い体には負担が大きすぎるのです。チャイルドシート無しでタクシーに赤ちゃんと乗る場合、最善の方法は、まず大人だけがシートベルトを着用することです。その状態から、スリングや抱っこ紐を使って赤ちゃんと自分を固定することがおすすめです。これによって、事故が起こった際もシートベルトによって大人の体はシートに固定され、赤ちゃんもスリングや抱っこ紐によって、大人の体から放り出されるリスクが減るのです。

タクシーで長距離移動する場合はどうする?

短距離の場合はリスクが少ないとしても、タクシーで長距離移動をする場合はどうでしょうか。そんなときは、事前にチャイルドシートを用意してくれるタクシー会社を見つけて予約しておくことがおすすめです。そういったタクシー会社は、産院からの退院時や夜間の急な発熱やケガなどの場合にも利用することができ、赤ちゃんの対応にも慣れているので、利用する側も安心して使うことができます。ただし、事前の会員登録が必要だったり、チャイルドシートの個数によって別途料金が必要だったりするケースもあるため、あらかじめタクシー会社に問い合わせをしておくことがおすすめです。

また、自分でチャイルドシートをタクシーに持ち込むといったことも考えられます。これについてもタクシー会社によって対応が異なるため、事前に確認が必要です。また、チャイルドシートを取り付ける際に、専用のアタッチメントや金具が必要な場合があるので、持ち込むのであれば、そういった専用の付属品無しで簡単に取り付けられるものを選ぶことが必要になってきます。

タクシーにはチャイルドシート使用の義務はありませんが、赤ちゃんをチャイルドシート無しでタクシーに乗せるということは、安全面からすればベストな状態ではありません。特に、赤ちゃんと一緒にタクシーを長距離で利用する際は、チャイルドシートを予約できないか、また自分のチャイルドシートを持ち込めないかなど、事前にタクシー会社と確認しておくことが非常に重要です。

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ